
ポール・ウェスターバーグとジュリアナ・ハットフィールドの共演 |スパークする関係とはこういうことだろうな
アメリカ合衆国出身のこのユニットは、伝説的バンド「ザ・リプレイスメンツ」のフロントマンであるポール・ウェスターバーグと、「ブレイク・ベイビーズ」などで知られるジュリアナ・ハットフィールドによって結成された。両者ともに長年のキャリアの中で、グラミー賞ノミネートやボストン・ミュージック・アワードの受賞など、数々の栄誉を手にしてきた実力派である。
2016年に発表されたアルバム『Wild Stab』は、作為的な装飾を削ぎ落とした、瑞々しいメロディと荒削りな衝動が共存する傑作である。二人の掛け合いが生み出す独特の緊張感と親密さは、音楽的な信頼関係の深さを物語る。アコースティックな響きを活かした叙情的な楽曲から、エレクトリック・ギターが疾走するエネルギッシュなナンバーまで、その音楽性は多岐にわたる。
時代に流されることのない普遍的なソングライティングと、互いの個性が衝突し融合する様は、まさにロックにおける理想的な化学反応の体現である。本作は、インディー・ロックの精神を象徴する二人が、純粋に音楽を楽しむ中で到達した一つの極致といえる。
▼NPRラジオによる評価
▼ストリーミング記録
2026.01..現在/as of 2026.01
01.
★☆☆
Back 2016
ポール・ウェスターバーグの深みのあるヴォーカルが際立つ一曲。トム・ペティの影響を感じさせる構成で、Aメロからサビにかけて感情が昂る展開を見せる。心地よいギターの音色と、噛みしめるような歌声が調和するミディアムナンバーである。
02.
★☆☆
Born For Me 2016
タイトなリズムが心地よいミディアムテンポの楽曲。ポールとジュリアナ・ハットフィールドの二人が声を合わせるサビのタイトルフレーズが、抜群の存在感を放つ。二人の音楽的相性の良さがストレートに伝わる構成だ。
03.
★☆☆
Dance To The Fight 2016
T・レックスを彷彿とさせる小気味よいギターバッキングが特徴。ジュリアナのパンキッシュでキュートなヴォーカルが、楽曲に躍動感を与えている。ガレージロックの衝動を閉じ込めたような、瑞々しい魅力に溢れている。
04.
★☆☆
Kissing Break 2016
アコースティックギターの柔らかな音色に、二人の歌声が重なる温かなミディアムバラード。間奏で奏でられるスライドギターが、楽曲の叙情性をいっそう引き立てる。親密な空気感が漂う、デュエットの妙を堪能できる一曲である。
05.
★☆☆
Love Out Loud 2016
歪みの効いたギターイントロから幕を開けるアップテンポなナンバー。抜群のテンポ感で進むAメロから、キャッチーなフックを持つBメロ、そして疾走感溢れるブリッジへと繋がる展開は、まさにロックの醍醐味といえる。
06.
★☆☆
King Of America 2016
ソリッドなエレキギターとアコースティックギターのコンビネーションが、アメリカン・ロックの系譜を感じさせる。ポールとジュリアナが交互に声を掛け合うサビの構成が、ユニットならではのダイナミズムを生んでいる。
07.
★★☆
Whole Lotta Nothin' 2016
遊び心のあるピアノの導入から、一気にドラマチックなイントロへと展開する。2ビートのリズムに乗せて熱く疾走するこの曲は、アルバムの中でも特にスリリングな一曲だ。全編を貫くドライブ感が、聴き手の高揚感を煽る。
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