
Dominic Makerと Kai Camposの魔法|自然音と電子音が溶け合う、ポスト・ダブステップの先駆者が描く音像
Dominic Maker(ドミニク・メイカー)とKai Campos(カイ・カンポス)の二人によるユニット、Mount Kimbie。彼らは2010年代初頭のロンドンで「ポスト・ダブステップ」というムーブメントの旗手として現れたが、その音楽性は一つのジャンルに収まるほど矮小ではない。
彼らのサウンドの真髄は、「自然音」と「人間が作り出す音」の極めて有機的な融合にある。フィールドレコーディングされた環境ノイズ、土を掘るような乾いた質感、印刷機の規則的なリズム。それら日常の断片が、叙情的なギターの旋律や温かみのあるシンセサイザーと混ざり合い、独自の風景を描き出す。それは無機質な電子音楽ではなく、呼吸し、拍動する「生きた音」である。
King Krule(キング・クルール)らとの共作で見せるダークでポップな側面から、デトロイトテクノやミニマリズムへの深い造詣を感じさせるリミックスワークまで、その探求心に終わりはない。時にRadioheadのようなロックの熱量を帯び、時にダンスミュージックの枠を超えた瞑想的な空間を創り出す。
彼らが提示するのは、単なる楽曲ではない。私たちの耳が普段聞き流している「世界のノイズ」を、かけがえのない音楽へと昇華させる、唯一無二の聴覚体験なのだ。
▼ストリーミング記録
2025.12.現在/as of 2025.12.
01.
★☆☆
Tunnelvision 2010
気持ちのいいアコギの響き、何度も聴いてしまう胸騒ぎのするテーマ、心のどこかに強く働きかけられる1:48
02.
★☆☆
Field 2010
印刷機のようなサウンドのループ、そして土を掘ってる音、そのあとギターがインして場面が動き出す。前半の機械的なパートから一転、単調なのだがしっかりとメロディアスに聴こえる
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03.
★☆☆
Bave's Chords 2011
弦の倍音の雨といった展開から、ボトムの深いバスドラに、弾け飛ぶようなスネアポジのアタック音、全体に「間」実にがいい味を出している。
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04.
★☆☆
You Took Your Time feat.King Krule 2013
クラウディなシンセパッドのセンスあるアップべンド、タイトなリズムにRAPが緩やかに走る。オンリーワンな色だ。中盤からのこれもレトロなオルガンも◎、ペダルを踏む音も聴き取れる。
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05.
★☆☆
You Look Certain - I'm Not So Sure 2017
不協を思わせる音の重なりのバッキングからタイトで軽快なリズムで始まる、印象的なヴォーカルラインだ、全編通して繰り返えされるフレーズがしっかりと頭に刷り込まれる
06.
★☆☆
Four Years And Pnr Day - Marcel Dettmann Remix 2018
ハイハットが土を掘る音に聴こえる、ボトムの深いバスドラの連打に、細かなリズムが絡んでくる。遠くでドローンが飛んでいる。ハーモニカのような音が湾曲して乱れ飛ぶパートを挟んで↗
07.
★☆☆
America - Terrence Dixon Minimal Detroit Mix - Mixed 2018
カイ・カンボスのデトロイトテクノを色濃く魅せる1:52。クールだ! クレジットにあるefdemin、Terrence Dixonも聴いてみる。
08.
★☆☆
You Look Certain - I'm Not So Sure WXAXRXP Session 2017
↑の05.よりもライブではこうロック色が出てくるんだな、レディオヘッドやニューオーダーに近い色もある。
09.
★☆☆
City Linits - Robert Hood Remix 2023.
ボトムの深いキック、タイトで軽いキックをと二本立ての四つ打ちテクノトラック。センス光るバッキングが次々と絡んでくる。脳内麻薬増幅ナンバーだ
10.
★☆☆
Boxing - feat.King Krule 2024
機械的なドラムに飽和気味のコードバッキング、そしてヴォーカルラインとポップ色が濃いがどことなくダークなんだよな
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